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「突き破れ!オレの武装錬金!!」 『週刊少年ジャンプ』に連載していた和月伸宏作のアクション漫画『武装錬金』の主人公。 12月1日生まれ。身長170cm、体重59kg。血液型はO型、同誌連載だった某カードゲームの主人公ではない。*1 私立銀成学園高校2年B組で両親の仕事の都合上、妹のまひろ共々寄宿舎で生活している。 アニメでの声優は『コードギアス』のルルーシュ・ランペルージや『テイルズオブデスティニー2』のカイル・デュナミスでお馴染み 福山潤 氏。 奇しくも後者ではヒロインも本作と同じ声優である。 かなりの熱血漢・正義漢で、人好きされやすい明るく朗らかな性格の少年。 所謂「天然ボケ」で後先を考えない一面もあり、周囲の失笑(もしくはツッコミ)を買う事もしばしばであるが、 「四バカ」の一人としてクラス内ではムードメーカー的な存在である。 周囲からの信頼も厚く、意外にも2-Bの学級委員を務める。青汁が好物。 「○○の達人」を自称し数々の特技を持つと言うが、似顔絵では絵そのものは上手いものの 『ジョジョの奇妙な冒険』タッチ(四部の登場人物の漫画家・岸辺露伴のファンという設定もあり)であったり少々疑わしい。 また特撮物が好きなのか、L.X.E.アジトにおける合言葉の際は仮面ライダーZXの変身ポーズを披露。 更にさりげなく原作第1話でも披露している。 誰かを守るために自分を投げ出す強さを持ち、例えそれが敵であろうとも人間相手ならば情けをかけ、 時に自らの命を賭けて救おうともする。 相手が動物型ホムンクルスの場合はまだ序盤の未熟な時期でもあり、 斗貴子も大きなハンデを負っていて余裕が無かったため容赦しなかったが、 偶発的に無力化に成功した時には人間を襲わない事を誓わせるだけに留めようとしていた。 元々はすぐにガタガタブルブルする臆病な少年で「痛いのも怖いのも嫌」と本人も言っているものの、基本的にいかなる時でも自分の事は二の次であり、 ともすれば自己犠牲にも等しいほどに献身的であるが、同時に決して自分の生も諦めない強さも持ち合わせる。 緋村剣心もそうだが、和月氏の主人公は生き抜こうとする意思の強さを示しているキャラが多く、 その不撓不屈の精神性は、割と命が安い少年漫画には新風を呼び込んでいる。 だが、その今時珍しいほどの正義感の強さ故に、蝶人パピヨンから「偽善者」と言われ、 自分の正義に伴わぬ力の無さを嘆き、涙した事もあった。 また、元はごく普通に暮らす高校生の少年であり、守るべき日常から離れた孤独な戦いにおいては弱さと脆さを見せる事も。 ともすれば甘いとか偽善者と呼ばれる性分だが、カズキの強さの根源が比類ないほどの優しさと芯の強さである為、 それ抜きではカズキというキャラ足りえないだろう。 事実、カズキの性格に影響された者は多く、パピヨン自身も影響はしっかり受けている。 戦闘時においては闘志を前面に押し出しガンガン突き進むタイプ。 物語序盤から武装練金の扱いには非凡なセンスを見せ、戦術面での駆使には尋常じゃないほどの才を見せる。 また肉体的にも文字通り血の滲む修練を積み、戦士としての実力を飛躍的に伸ばしていった。 反面、戦略面は師であるキャプテンブラボーや津村斗貴子に任せっぱなし。 まぁ、戦士になって間もない元一般人である以上、上司を差し置いてどうこう出来る物ではないので仕方ないが。 そうして常に全力全開で戦ってきたため、本編終了後の外伝では、 「サンライトフラッシャーの発光を軽い照明程度の光量に抑える」という加減しての応用が出来なかった。 上記の通り、基本的に敵であっても致死に至らせる事は少なく、相手が戦闘不能になった時点で戦闘を終わらせる。 一度だけ師であるキャプテン・ブラボーが死んだ(実際には生きてたが)と思った時だけ激怒し、 殺意を持って相手を殺しかけたが大戦士長により未然に止められた。 斗貴子がほぼ無力な状態でパピヨンに保護される事になった時は「斗貴子さんに何かあったら、わかってるだろうな」といつになく怖い顔で恫喝し、 またパピヨンが倒されたと思った時も怒りかけたが、単に爆睡していると気付きあっさり怒りを納めた。 上記のパピヨンが倒れてるシーンで激情し掛けている事からも察せられるように、カズキもパピヨンとの決着にはかなり執着している。 敵対していながらも割と気心の知れた様子を見せたりと中々複雑な人間関係である。 + 本編ストーリー(ネタバレ注意) ストーリー 背後に迫っていたホムンクルスから斗貴子を庇って心臓を貫かれ、本編一話目でいきなり死亡する。 誘き寄せていただけなので結果的にはただの無駄死にとか言わない そこで斗貴子は、錬金術の粋を集め作られた「核鉄」を心臓に入れ、新たな命と、闘争本能によって核鉄を武器化する、 「武装錬金」の力を与える(ちなみにこのエピソードはウルトラマンのオマージュ)。 その後錬金戦団の戦士として戦士長キャプテンブラボーに教えを受け、次第に戦士としての才能を開花させながら、 ホムンクルスの集団「L.X.E」と戦う。 …が、心臓代わりに移植された核鉄が、実は賢者の石の試作品として100年前に作られた「黒い核鉄」だった事で、 後に「ヴィクター化」と呼ばれる超生命体への覚醒を遂げる。 「戦う!戦う!戦う!戦う!戦え!!」 + ヴィクターとは 本作の(一応)ラスボス。本名ヴィクター・パワード。 元々は優しい人格者で知勇を兼ねていた100年前の錬金戦団の大戦士長。 当時のホムンクルスのボス格との戦いで心臓に深刻なダメージを負い、試作段階だった黒い核鉄を移植される。 これによって人間を超え、ホムンクルスとも違う「第3の存在」となるが、力の暴走と 「エネルギードレイン」という周囲の生物のエネルギーを無尽蔵に奪う能力、否、生態により、その場にいた仲間と妻を死なせてしまう。 さらにその力を危険とみなされ、錬金戦団に命を狙われるようになった上、 彼の娘まで強制的にホムンクルスにされ 、彼への刺客として送り付けられた。 錬金術が人々に平和をもたらすと信じていたが、 これらの悲劇と錬金戦団の非道なやり口に激怒し絶望し、錬金術とそれに関わる全てを憎み、滅ぼす事を決意。 追っ手との戦いでまた重症を負い消耗していた所を蝶野爆爵(Dr.バタフライ)に匿われ、日本で100年の間傷を癒やし復活した。 立ち位置的にはラスボスだが、基本的には人間への被害とかを極力避けており、根本の人格は変わっていない。 危険要素が大きかったとはいえ、かつての仲間をある種人体実験に使った挙句 (ただし、 それを決断したのは嫁 で、あくまでヴィクターの命を救うためにやむを得ずこの手段を取った。 しかも周囲は「本当にやるのか?」と消極的である)、 元に戻せないかも考えず殺そうとし、上記のように娘にまで責を負わせてホムンクルスにし、 現代の世においてもカズキを相手に過ちを繰り返した悪党にしか見えない練金戦団よりも、ヴィクターの方がよほど善人っぽい。 お友達のバタフライは普通に悪人だし、彼に錬金術を教えてしまった事は褒められたものではないが。 一応フォローすると、現代の(少なくともヴィクター再殺を受け持った日本の)錬金戦団のメンバーは、 この辺りの事情を全く知らされておらず、ヴィクターについても、 「100年前、錬金戦団を壊滅状態に追いやった裏切りの戦士」としか伝えられていなかった。 この事実を知った錬金戦団の大戦士長である坂口照星はヴィクターやカズキの様な悲劇が繰り返す事を防ぐべく、 各国の錬金戦団との交渉の末、錬金術の段階的な凍結を行う事を実現させる。 「出来る出来ないでなく、やるのです。 これは月に消えた二人の戦士への成さねばならぬケジメです」 ヴィクターもラスボスではあるが、自らを犠牲にしてもなお愛する者達を守ろうとしたカズキに感化された1人であり、 最後は彼を地球へ帰すために尽力した(なので、直接戦闘としては カズキはヴィクターに勝っていない )。 本人は最初はカズキだけを救って自分は月面に残るつもりだったが、カズキの説得を経て共に帰還。 既に確立されていた白い核金の量産により無事人間に戻る事が出来た。 が、直後に今度は自分からホムンクルスになって娘と他のホムンクルスを引き連れ、 ホムンクルスを人間に戻す技術が確立されるまで、人間を脅かさぬよう月面で過ごす事を決意。 なお、和月氏の次作『エンバーミング』では、ヴィクター・フランケンシュタインが作成した 最初のフランケンシュタインが第3の存在と化したヴィクターと極めて酷似しているが、設定上の共通項は無い。 そもそも『武装錬金』に登場する巨大ロボ武装錬金「破壊男爵(バスターバロン)」が 同作者による『GUN BLAZE WEST』の甲冑男爵(アーマーバロン)まんまだし、実質単なるスターシステムの類である*2。 覚醒直後は暴走するも、斗貴子の呼びかけに応えて心を取り戻した。 その後は錬金戦団に半ば裏切りに近い形で、人類の敵「ヴィクターIII」と呼ばれて命を狙われる事になる。 『武装錬金ファイナル』にて「白い核鉄」を使ってヴィクターを人間に戻す計画が失敗した事から、 皆を守るためにヴィクターを道連れに月へ飛んだ。 そこでヴィクターと未来永劫、命が尽きるまで勝者のいない死闘を続けるつもりであったが、 既に人間の心を取り戻していたヴィクターと仲間達の助力で斗貴子と再会し、パピヨンの作った白い核鉄で無事に人間に戻る事に成功した。 そしてパピヨンとも殺さない形で自分なりに決着をつけ、全ての戦いが終わった後に斗貴子と周りも羨むほどの恋人同士となり (恋人同士となって以後も斗貴子の事は「さん」付けで呼んでいる)、まひろや岡倉達親友の待つ日常へと戻っていった。 斗貴子とは将来結婚する事になる(『ピリオド』の表紙で結婚式が描かれている他、 小説『武装錬金//(ダブルスラッシュ)』では幼い頃の斗貴子の未来としてその姿が登場している)。 後日談の短編『アフター』にてパピヨンの監修によって、ロッテリや(アニメではウマカバーガー)の、 マスコットフィギュア第二弾の内の1つ「ライバル・偽善くん」としてフィギュア化されている。 連載開始当初は、他に錬金術を扱った有名作品、同じ掲載紙では熱血漢の高校生がクールで小柄なお姉さんから力を与えられる作品、 また完結済だが著名な主人公の武器が槍の作品があったせいで色々と読者の指摘もあったようだが、 作者曰く、むしろ第1話は『ウルトラマン』をイメージしていた事が語られており、 その後の熱血少年漫画然とした展開からファンの人気も高まっていった。 最終的にはジャンプのアンケート制の弊害もあり*3、打ち切りになってしまったが、その反響の強さから(打ち切り後に)アニメ化が決定。 また「赤マルジャンプ」で『ファイナル』『ピリオド』と60P超の完結編を2回も行った。 どちらも極めて高クオリティの作品であった為、前回の打ち切りもあった懸念を見事跳ね除け 近年のジャンプマンガとしては成功した作品だと言えるだろう。 …和月氏は後のアニメ化に関して「今更ァ!?」と複雑な感想を漏らしてたが。 人気投票での順位は惜しくも2位。まあ周りが負けず劣らず濃すぎるからしょうがない。 …尤も、実は斗貴子側に一人で何百票も投票ハガキを送っていた阿呆が熱烈なファンによって、 斗貴子さんが一位になっていただけであって、それを除外すればカズキがトップとの事。 余談だが、作者の前作『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物・巻町操はカズキのモチーフとなった人物で、 前髪の一部に名残が見られるという。 武装錬金 所持武装錬金は突撃槍(ランス)の武装錬金「サンライトハート」。斗貴子曰く「考えなしで飛び出すキミの性格そのまんまだな」。 特性は闘争本能に呼応しての飾り布のエネルギー化(そのエネルギー量は使用者の闘争本能の昂ぶりに比例する)。 エネルギーの色は山吹色(サンライトイエロー)であり、武装錬金の名前もこれに由来する(命名者は斗貴子)。 主人公の武器が槍で、飾り布によってその力を制御するという点が獣の槍に通じており、 これが上述のパクリ疑惑を高めているのかもしれない(影響を受けているのかもしれないが、効果自体は真逆)。 カズキの心臓を兼ねているのでサンライトハートへのダメージはカズキの生命に直接響く。 また、完全破壊・長期間の離別で死亡するとされている。 外側のアーマー部と内部の芯部分は分離可能で、芯部分だけでも武器として使用できる。 元になるシリアルナンバーLXX(70)の核鉄は、黒い核鉄とされたIII(3)を封印するためのダミーだった (本物はDr.バタフライが所持しており、後に早坂桜花の手に渡る)。 アナザータイプは斗貴子の核鉄を発動させたものであり、従来より一回り小さくなっていて、細部も異なっている。 (カズキはこの時自身の核鉄とダブルで発動させているため、二刀流の剣のようにも見える) デザインはデザイナー・神宮司訓之によるもの。モチーフは龍(アナザータイプはゲッターロボ)。 (初期設定では「ドラゴンヘッド」という、穂先に龍の頭の意匠があるデザインだった。現在でも最低限の龍の意匠は残されている) 原作1話でのみ、カズキの心情に呼応して表情が変わるという擬人的な表現が見られる。 作者がカズキの武器に槍を選んだのは映画『ロック・ユー!』の影響だとか。 攻撃が基本「突く」だけでアクションの幅が狭くなるので失敗だったと語っているが、それは作者の演出の引き出しが少ないだけでは?と突っ込んではいけない 後にヴィクター化したカズキの影響を受け、形状と特性が変化した「サンライトハート改(プラス)」へとパワーアップ。 小型化して取り回しやすくなった(槍先を閉じた形態はどちらかと言うと剣に近く、基本は突撃槍だが剣の能力も得たと言える)と同時に、 新たな特性として創造者の意思に応じてエネルギーが発動、槍先を分解し、槍先のサイズを自由自在に変化させる事が可能となった。 そのため機動力が大幅に向上し、旧サンライトハートの弱点であった接近戦にも対応できるなど、 戦闘のバリエーションが非常に豊富となっている。 エネルギーは創造者の体内で常時蓄積されている生命エネルギーそのものであり、 ヴィクター化した際は周りの生命エネルギーを取り込んで使えるので、 その出力はヴィクター諸共地球から月まで飛んでいけるほど絶大なものになる (カズキ自身もこの力を危惧していたため、ヴィクター戦で一度きりしか使わなかった)。 旧サンライトハートと同様、刀身と柄が分離可能である。 石突(槍の尻の部分)は旧サンライトハートの穂先部分と同じ形状になっており、さらに石突の方からもエネルギー放出が可能。 なお「武装錬金の完全破壊(または長時間の離別)」で死亡となるため、刀身が破壊され石突のみが残った状態になってもカズキが死ぬ事はない。 アニメ版では、エネルギーの斬撃を飛ばす能力を備えている。 カズキは戦う事を決めた当初、自分の武装錬金を「意表を突いて”剣”」と命名する事も候補に入れていたが、 (他の候補には「シンプルに”槍”」、「トンボ切り2003(アニメでは2006)」などがあった) このサンライトハート改は本当に剣のような形態を持っている。 ニコニコにおける『武装錬金』 本作アニメのOPソング「真赤な誓い」(歌・福山芳樹)がニコニコ創設間もない頃から弾幕ソングの一角として有名か。 作品と合った非常に熱い歌詞と歌唱で人気を博した。 動画中はコマンド「red big」の使用が推奨され、サビに限らず真赤なコメントが流れ続ける状態が多い。 ちなみにジャンプ繋がり&苗字も同じというのもあるのか 「明日への遊☆戯☆王」 という空耳ネタもあったり。 なお、歌い手である福山芳樹氏は公式動画上にてニコ厨である事を明かしており、 自身の曲に流れる弾幕コメントに対して関心をよせていた。後、「真っ赤な誓い」は誤記との事。 しかしPC変換候補の都合か真赤な誓いより“真っ赤な誓い”の方がMADや歌唱などヒットするケースが多い。 その他の動画も熱いものが多い。 『ようこそパピヨンパークへ』での武藤カズキ 体力と攻撃力が一番高い以外は平均的な能力値。 闘争ゲージが高くなるとサンライトハート改が展開し、攻撃範囲と攻撃力が大きく増すが、 ゲージがないと剣状態のままでリーチが短く攻撃力もいまいち。 斗貴子と違い、攻撃が直線的で適当にボタンを連打するだけでは敵を吹っ飛ばしてしまいコンボが繋がらないため、 ヒット数を稼ぐには目押しやダッシュキャンセル、オーバーキルなどのテクニックを必要とする。 このため主人公でありながら初心者にはやや使いにくく、慣れが必要。 ただし能力値を最大まで成長させて、装備する特殊核鉄と敵の密集度合いによってはカンストも余裕。 隠しキャラクターとして常にゲージMAXのヴィクター化カズキも使用可能。 全開!全開!全開! 本ゲームのオリジナルキャラとして、「ソウヤ」という人物が登場するが、その正体は… 『ジャンプアルティメットスターズ』での武藤カズキ ニンテンドーDSのゲーム『ジャンプアルティメットスターズ』(JUS)では操作キャラクターの一人として登場。 性能だが、かなり上級者向けのキャラクター。慣れればさほど難しくはないが、慣れるまでに時間がかかる。 体力は平均より高く、移動速度は平均以下とパワータイプな一面も持ち合わせている。 やはりカズキで一番大切になるのが突撃槍での突撃。 これをどううまく使うかがカズキを使うに当たってかなり勝敗を左右する。 カズキは武器が大型のせいか、技の出がかなり遅く、コンボ、ガチンコ勝負にはかなり不向き。 総じて超乱戦奇襲型のキャラクター。必殺技も目隠し、タメ、キャラの数により攻撃力アップなど技が豊富。 どのコマを使うかもかなり大事である。 アビリティに突撃があるためガンガン突撃槍で攻めてもいいし、自己回復もあるため、突撃槍で逃げ回って回復もできる。 復帰能力は全キャラトップクラスなので、リングアウトはメテオなどされない限り滅多に無い。 MUGENにおける武藤カズキ 海外製作者Akimoto氏による、『JUS』仕様のものが存在していた。 現在は氏のHP閉鎖により、残念ながら入手不可。 完成度100%で原作をほぼ完全再現。サイズが小さいのは元ゲーの仕様なのであしからず。 デフォルトでAIが搭載されており、とにもかくにも突撃槍の突進でガンガン突っ込み、反確もお構いなしに槍を振り回す。 原作初期のカズキを思わせる「考えなしで飛び出す」戦い方である。 ただ実際、ガードさせても有利になりやすい突進を主軸にするのは間違いではなく、 超必殺技もタメが長くコンボには組み込めないため、人操作でも恐らく似たようなスタイルになると思われる。 この他、単体キャラではないものの、初音ミクの「ニコニコオールスター」のストライカーとして稀に登場する事がある。 また、Kenyoshi99氏が月でのヴィクターとの決戦を再現したMUGEN1.1専用ステージを公開している。 DLは下記の動画から 出場大会 ジャンプ漫画の主人公でランセレバトル ジャンプ漫画の主人公でトーナメント JUS風キャラトーナメント *1 作者の高橋和樹氏がジャンプ巻末のコメントで最近青汁にハマっているという事を書いており、一部モデルになった可能性はある。 *2 ちなみに、同作者の『るろうに剣心』実写映画化に伴い執筆された『第零幕』のとある登場人物が、 『エンバーミング』の登場人物の親戚という事実が単行本後書きの解説で(本当にさらっと)発覚しており、 さらに元々『GUN BLAZE WEST』は連載が続いていれば左之助の登場予定があった事から、 『るろ剣』『GUN BLAZE WEST』『エンバーミング』は全て同一世界の同年代の別地域の出来事という事態になっている。 作者により「『エンバーミング』は『武装錬金』のスピンオフ作品である」という旨の発言もあったりはしたが、 結局ヴィクターとフランケンシュタインにはキャラデザイン以上の共通項は設定される事無く終わったため、 事実上『武装錬金』だけが世界観から置いてきぼりにされたという形に……。 *3 「武装錬金」は連載当時から男性オタク層の人気が高いタイプの作品だったのだが、 そういった読者には単行本派が多く、また本誌派もアンケートハガキをあまり書かない傾向にあるため、 「ネットでは人気があって単行本も売れてるけどアンケートのランキングは下位」といった一種のねじれ現象が起こっており、 それが言わずと知れたジャンプの「アンケート至上主義」に淘汰されてしまった……という次第。 「ネットでは人気だけど(今時の)少年漫画っぽくない」系の作品が現れては消え、というジャンプでは稀によくある現象も概ね似たような理由。 ちなみに所謂「腐女子」層は逆の傾向が強いらしく、昨今のジャンプ漫画に腐女子人気の高い作品が多いのもそういった事情とかなんとか。
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こえても来年
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目次 【時事】ニュースニコニコムービーメーカー Niconico Movie Maker NMM RSSニコニコムービーメーカー Niconico Movie Maker NMM 口コミニコニコムービーメーカー Niconico Movie Maker NMM 【参考】ブックマーク 関連項目 タグ 最終更新日時 【時事】 ニュース ニコニコムービーメーカー 『ゼルダの伝説 BotW』の「Any%」RTAにて「25分23秒」の新記録が更新される。バグも含めとにかく速くクリアするカテゴリでの世界記録 - ニコニコニュース ニコニコ動画とFlash終了の歴史ーーFLV・SWFからMP4への転換期と、未だ残るFlash形式の謎に迫る - リアルサウンド 事務用品メーカーの作ったアニメMVがガチ過ぎてビックリ! “May n×大石昌良×Rabbit MACHINE”という豪華タッグを仕掛けた担当者を直撃した - ニコニコニュース インターネット、「ニコニコムービーメーカー」有料版を発売 - AV Watch 誰でも動画の作り手に――DTM企業が「ニコニコムービーメーカー」を開発した理由 - ITmedia ひろゆき氏、新ニコ動は「あさっての方向に進化」 - ITmedia ニコニコ動画用動画作成ソフト「ニコニコムービーメーカー」提供開始 - ASCII.jp Niconico Movie Maker DEAN FUJIOKA 12/8リリースのNew Album「Transmute」発売記念特番をニコ生&YouTubeオフィシャルにて生配信! -MUSIC LOUNGE ニュース- - Music Lounge ニコニコ動画とFlash終了の歴史ーーFLV・SWFからMP4への転換期と、未だ残るFlash形式の謎に迫る - リアルサウンド インターネット、「ニコニコムービーメーカー」有料版を発売 - AV Watch 誰でも動画の作り手に――DTM企業が「ニコニコムービーメーカー」を開発した理由 - ITmedia ニコニコ動画用動画作成ソフト「ニコニコムービーメーカー」提供開始 - ASCII.jp NMM 白菜の「黒い点々」、食べてもいいの?Twitterであるツイートが話題に(クックパッドニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 俳優・志垣太郎さん SIX&SIX(R) NMN DDS 9000 アンバサダー就任のお知らせ (2021年12月2日) - エキサイトニュース JX金属株式会社がアクセラレータープログラム「Innovation challenge for the Next Generation 2021-2022」を開催 - PR TIMES 今大注目のエイジングケア成分「NMN」配合のサプリメントNMN DDS 9000の販売代理店募集を開始! - PR TIMES セレブ注目成分“NMN”が世界初*1のドリンクタイプ栄養機能食品*2に! - Dream News タレントの中島史恵さんがNMN DDS 9000のアンバサダーに就任されたことを記念してキャンペーンのお知らせ - PR TIMES 連載【追跡話題】海外セレブ注目の若返りサプリ「NMN」 国内での食品利用に期待高まる | 健康産業新聞 - 健康メディア.com 『Fallout 4』のオススメModを導入しても『LEVEL∞ C-Class』で快適に遊べるの? (1/3) - ASCII.jp 【特集】今からはじめるMod導入―「Nexus Mod Manager」で『Skyrim』や『Fallout』を遊び尽くす! - Game*Spark RSS ニコニコムービーメーカー #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 Niconico Movie Maker #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 NMM #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 口コミ ニコニコムービーメーカー #bf Niconico Movie Maker #bf NMM #bf 【参考】 ブックマーク サイト名 関連度 備考 Wikipedia ★★ 関連項目 項目名 関連度 備考 参考/ニコニコ動画 ★★★★ タグ 創作 最終更新日時 2013-01-25 冒頭へ
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犬種パーティー『パピヨンお月見祭』 兵庫県の西宮市にある阪急百貨店内『阪急ハロードッグ』様 主催の犬種パーティーを、参画させて頂きました。 今回のテーマは、お月見祭でした。お月見にまつわるゲームなどを行ないました。 約20頭のわんちゃんと飼い主様に、ご参加頂きました。 【自己紹介】 わんちゃんの名前や性格・特技などを行って頂きました☆ 【ゲーム大会】 一つ目のゲームは、お餅運びでした。 お餅に見立てたテニスボールをバトミントンのラケットにのして お餅を落とさずに、うさぎのいるイスの周りを回ります。 ワンちゃんが引っ張ると落ちてしまうので、皆さん慎重に頑張りました☆ 二つ目はイスとりゲームです。 MCから出題されるお題ができた方からイスに座れます。 焦らず慎重にお題をクリアしました。 三つ目は、○×クイズです。全部で9問行ないました☆ どれもシーズーさんに関わる問題が出題されました。 とても盛り上がりました☆ 【自由時間】 わんちゃんを自由にしてあげて仲良く遊んでいました☆ 【記念撮影会】 最後に集合写真を撮って、終了しました。 ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
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わかるものだけリンクを追加しました。 -- (管理人) 2010-08-14 23 31 51 オワタ王はデスカーンでいいんじゃない? -- (名無しさん) 2011-01-08 12 48 55 試験的に型を作ってみた。意見あればよろしく。 -- (名無しさん) 2012-03-05 14 01 28 カイリキー:ビリーヘリントン -- (ローブシンボラー) 2012-07-15 16 03 52 元に戻さないで下さい! -- (ドドンガゲロゲロ) 2012-08-16 17 08 17 とりあえず、さっきのと変えました。 -- (ドドンガゲロゲロ) 2012-08-16 17 09 32 勝手に変えないでね。管理人さん。 闇ぼのぼのもニコニコ動画で人気を呼んでいたよ。 このままにしろ(怒)! -- (ドドンガゲロゲロ) 2012-08-16 22 53 58 ↓このページは「ニコニコRPG」というフリーゲームを扱う作品ですので、 「ニコニコ動画で人気を呼んでいた」というだけで掲載ができるというわけではありません。 原作ぼのぼののページもありますし、「闇ぼのぼの」でしたらニコニコ動画というページもありますので、 ネタは適切な場所に掲載する、ということは参加にあたりましてはお守りいただかないと、迷惑行為と扱わざるを得なくなります。 -- (管理人) 2012-08-16 23 24 35 pokecharanetaさん、ぼのぼののキャラクターはなんで消すんですか!? -- (ドドンガゲロゲロ) 2012-08-19 12 11 10 ↓議論所にて、他の利用者の方から「全く関係ないキャラクターをしつこく追加する」という申し出があがっております。 「ニコニコRPG」という作品には登場していない、とのことですが、管理人も作品の仕様は全てを把握していない部分もありますので、 「登場している」というのでしたら、詳しい説明をお願いいたします。 -- (管理人) 2012-08-19 12 20 03 とりあえず、元に戻しました。 -- (ドドンガゲロゲロ) 2012-08-19 12 38 39 ↓↓一応参考リンクを貼りつけておきました。 -- (名無しさん) 2012-08-19 15 17 30 ↓遅れましたがリンクの掲載ありがとうございます。 リンク先を参照いたしましたが、議題に挙がっているキャラクターの存在は確認できませんでしたので、 掲載したい方からさらに補足を頂ければと思います。 -- (管理人) 2012-08-25 00 30 27 ルナトーンorダークライ:夜神月 -- (名無しさん) 2018-12-02 00 37 23 チェリム♀: 涼宮ハルヒ 2010年度の世界大会ジュニアの部での、優勝者のチェリムのNNから。 -- (月と太陽、コハルとハルヒ) 2022-05-04 19 15 22 ニコニコストーリー ルカリオor色違いのエルレイド:アレックス ハッサムorドドゲザン:ブライアン ニコニコストーリーはニコニコRPGの続編なので -- (名無しさん) 2023-11-25 02 16 08 ↓アレックスにダイケンキ忘れてました。 -- (名無しさん) 2023-11-25 12 46 44
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【9月11日】 「けーれども彼はこ・こ・でさよなら♪」 「「「「「「「「残念だったねェ!!」」」」」」」」 教室に響く合唱を津村斗貴子は「なんだコレ」とばかり聞き流した。平素凛々しく尖る瞳もいまや呆れの半眼に、頬にも汗 が一しずく。銀成市民と絡むたびよくやる表情だ。記憶こそないが故郷の赤銅島で和服を着ている時は絶対しなかっただろう。 ちなみに教室は前と後ろでガラリと様子が変わっていた。教卓のある方は20人以上の部員が思い思いの動作(演技・観 劇・打ち合わせなどなど)ができるほど広々としているが、その煽りで教室の後半分は机や椅子がギッシリと押し込められ 雑然としている。 斗貴子は教室の中ほど、窓際で先ほどから教室の様子を眺めていた。 (しかし、演目の意味不明さはともかく、日曜日なのによくやるなこのコたち) 演劇論を戦わせる女子たち。 セリフの確認をし合う男女たち。 仲間と連れ立ってストレッチをする男子たち。 教室の後ろに追いやられた机を見れば熱心に台本を読み込む若人たちがぽつぽつと。 広々とした教室の前半分はいかにも活気ある文科系部活の姿である。 顔見知りもいくらかいる。 「たか! とら! ばった! た・と・ば! たとばたっとば!」 楽しそうに「これはどうかな!」と部長らしき上級生にお伺いを立てているのはまひろで、ジャージ姿で座りこみ、柔軟体操 をしているのは沙織。「ぎゃあ、痛い痛い」と体の硬さに泣き笑い中だ。 机の群れの中には台本を熱心に読む千里。 鉛筆を忙しく動かしてはすぐ思案顔……という様子を見るにつけ、ひょっとしたら台本担当なのかも知れない。メガネをか けたおかっぱ少女はいかにも文芸少女という感じで好ましい。 (しかし教卓前のアレは何だ? えーとだ。アレは、パピヨン……じゃないな) 額に手を当て俯く。 まず教卓の前に男が一人。金のカツラを被り、黒いスーツに銀色の仮面。紫色のマントも付けている。 彼から2mほど前には男女が計8人。横に整列する彼らはいかにも「中世北欧の村人」という質素な衣装だ。 そして彼らは教卓前の男がシャキっと振り向き叫ぶや同調する。 「けーれども彼はこ・こ・でさよなら♪」 「「「「「「「「残念だったねェ!!」」」」」」」」 (いったい何をやっているんだキミたちは) 新入部員たる斗貴子にはひどく理解しがたいが、彼らは彼らなりの決まりごとのために叫んでいるらしかった。 そして斗貴子の仇敵は先ほどから黙然と腕組みしたまま黒板の前に突っ立っていた。 毒々しい蝶々覆面は当たり前のようにそこにいて、しかも丸めた台本さえ握っている。よほど演劇に執心しているらしく、 「さよなら」「残念だったねェ」のコンボをひどく熱心な眼差しで眺めている。 (パピヨン!) いつの間にかやってきて監督を務めているというパピヨンは、全く以て平和な演劇部に不要な存在だ。少なくても斗貴子 自身はそう思った。邪魔者。かどわかし。いやむしろガン。悪性新生物。死ね。いや死なす。ブチ撒ける。 (奴が人気のない場所に行った時がチャンスだ。まず助けを呼べないよう口を切り裂いてやる。そうだ。死ね。苦痛の中で 後悔すればいいんだ。なまじ章印がないばかりに楽には死ねない! フフフそうだ思い知れ思い知るがいいんだククククク) 精神が汚染されている。そんな実感もむべなるかな。 そもパピヨンのせいで入りたくもない演劇部に入る羽目になった斗貴子だ。 昨晩…… 「戦士長。よくも私を演劇部に入れてくれましたね。アリガトウゴザイマス」 「ああ! キミも青春をたっぷり楽しんで来い!」 今朝…… 「桜花! よくも私を演劇部に入れてくれたな!」 「ええ。津村さんも青春を謳歌してみたらどうかしら」 さっき…… 「いいかまひろちゃん! 私はあのパピヨンを追い出したらすぐ辞めるからな!」 「ダメだよ斗貴子さん! 一度しかない青春なんだし卒業まで演劇やらなきゃもったいないよ!」 (くそう。どいつもこいつも勝手なコトを! パピヨンの道楽に付き合わされるこっちの身になれ!) 楽しみ謳歌すべき一度しかない青春は、無責任な連中のせいで確実に浪費されている。 唯一味方になりえそうな剛太も体験入学とか何とかで一応来てくれたが、斗貴子を見るや爽やかな笑顔で退室した。 「やっぱり、先輩は演劇部にいるべきです。影ながら応援してます。それじゃあ!」」 その時斗貴子は(まひろに無理やり)メイド服を着せられていたが、斗貴子自身はなぜ剛太が親指さえ立て満面の笑顔で 逃げて行ったかは分からない。 (よくも私を見捨ててくれたな剛太。後でたっぷりブチ撒けてやる!) 歯がみしている内、演目が終わったらしい。 「どうでしょうか監督!」 銀色仮面がひどく嬉しそうにパピヨンに呼びかけた。 「話にならんな」 ひどく堅い声を漏らしたきり、パピヨンは無言で銀色仮面に歩み寄った。そして2歩ほどの距離で止まり、丸めた台本を 銀色の仮面に突きつけた。即興品なのだろう。セロテープで接合された仮面の一部がハラリと取れ、だらしなくブラ下がる。 斗貴子は見た。蝶々の翅の奥にある瞳が歪み、濁った怒りを放つのを。 「今の演技のどこに貴様自身がある? 貴様はただ元の演者の動きを頭の中でなぞっているにすぎん」 暗いがひどく熱の籠った声音だ。銀色仮面は「その声音を浴びるぐらいなら怒声の方がマシ!」という風に息を呑み、ガ タガタと震え始めた。他の演劇部員も同じだった。凍りついたように体を止め、視線だけをパピヨンたちに釘付けた。 「猿真似としても全く練習不足! 話にならん! まずは本家本元の動きを完璧に模写(トレース)しろ!」 「はい監督!」 「模写(トレース)した上で忘れろ! 全てをだ!」 「はい監督! ちなみに監督がこれをやればどうなりますか!?」 「フム。なかなかいい質問をするじゃあないか。ならば特別にこのパピヨンの演技を見せてやる」 やがてパピヨンはいやに爽やかな笑顔を浮かべ、クルクルとワルツを踊ったり片足を高々と持ち上げたりしながら最後に 極上の笑顔で手を広げ「残念だったな!」と叫び……あと、血を吐いた。 (うわあ……) 斗貴子は思わず目を背けた。これほどひどい演技は見たコトがない。 果たして演劇部一同からもざわめきが上がり始めた。 (いい気味だ。メッキが剥がれたなパピヨン。貴様の演技など受け入れられるはずも──…) 「すげえ! まさかこんな解釈があったなんて!」 「え?」 ガッツポーズする銀色仮面を斗貴子はまさしく「眼を点に」見た。 「ええ。ここでの華麗で流麗な動きは後に生きるわ!」 「この後に訪れる絶望がッ! 引き立つのよーっ!」 「僕は動き自体を評価したいね。新体操とダンスを組み合わせたまったく一分の無駄もない斬新な動き。これはまったく 演劇界に革新と旋風を巻き起こすよ。もちろん、演技力も特筆すべきだけどね」 (あの、ミナサン?) 口々に賞賛を送りだす演劇部員に斗貴子は愕然とした。分からない。何がそんなにいいのか分からない。 「最後に血を吐くのがまたスゲーぜ! 見る人に新たな解釈を与えるし何より吐血それ自体がインモラルでエロい!」 「実をいえば吐血自体はハプニングさ。失敗失敗。力むあまり血を吐いてしまった」 袖で口を拭うパピヨンに、得意気に笑うパピヨンに、部員達はますます興奮した。 「本物は違う!」 「力むだけで血が!」 「まさに迫真の演技!」 「もうダメだこの演劇部。私は帰る」 盛大な溜息をついて斗貴子はよろよろと歩き出した。ストレス性の頭痛と発熱と悪寒が全身を蝕んでいる。 (くそ。やっと例の音楽隊との決着がついたのに、いつまで私は銀成市に……ん?) 喧噪の中で足が止まる。 思考があらぬ方向へ飛んだのは、現実逃避のためかも知れない。パピヨンへの賞賛は未だ鳴りやまない。 (そういえばもう1週間か。この学校で『あの』虚ろな目をした鳥型ホムンクルスと戦ってから) そのあと戦いが終わって、1週間。 (ブレミュ、だったな。大戦士長の誘拐事件について協力するという話だったが) いまのところ防人から進展についての説明はない。 正直、演劇部入部に策謀を巡らせるぐらいならブレミュ勢の顛末や誘拐事件の進捗状況ぐらい話しても良さそうなもの である。 そう思いかけた斗貴子は「仕方無い」という表情で首を振った。 (大戦士長の誘拐は戦団全体に関わる問題だ。となれば処理に当たるのは当然、本部やそこにいる火渡戦士長というコ トになる。戦士長(防人。ブラボー)の手はすでに離れているだろう。もし、もう一線を退いている彼に連絡が来て、私達に も伝えられるとするような状況があるのなら、それは──…) 「どうしたの斗貴子さん? 浮かない顔して……。ひょっとして部活、楽しくない……?」 思考を遮るようにまひろの声がかかった。はっと現実世界に目を向けると、つぶらな瞳の少女が眼前いっぱいに広がっ ている。どうやら彼女なりに気遣っているらしい。太い眉毛が心配そうに潜まっているのがよく見えた。 「い、いや」 こういう雰囲気に慣れていないだけだ。嫌という訳ではない。半ば本音で半ば配慮に対する社交辞令をぎこちなく漏らすと まひろも一応理解してくれたようだ。「それなら」と明るい表情を浮かべた。 「というかキミ、なんでそんな服なんだ?」 「俺に質問をするな……」 真赤なメッシュジャケットとメッシュパンツに身を包んだまひろは、ふふんと瞑目し腕組みをした。どうやらハードボイルドを 気取っているらしいが何かもう全体的に上滑っている感じだった。 「どう、似合う? 刑事さん! やる夫社長さんから聞いたけどね、別世界にはこんな刑事さんがいるんだって! で、青い 強化装甲身にまとっては連敗するのでした! あ、素早くなるんだったかな……。どっちだっけ斗貴子さん」 忙しい少女だ、斗貴子はそう思った。花開くように笑ったかと思えば両目をキラキラと輝かせ旧知を語り、小さな顎に指を 当てフと考え込む仕草をし、最後はまるで幼女のようなあどけない直視を送ってくる。 (やれやれ) ただまひろが前に来て喋った。それだけなのに毒気がいささか抜けているのに気づき、斗貴子は微苦笑した。本当にもう 気楽で能天気で手に余る少女だが、そこにいるだけで周囲を和ますという点では他の誰よりも長けているらしかった。 そういえば黙りこんでいる斗貴子にわざわざ歩み寄って声を掛けたのは現状ではまひろ1人だけだ。 ……とはいえ、他の何人かは斗貴子の様子に気付いていたらしい。まひろにつられる形で1人、また1人とぽつぽつ歩み よってきた。 (い!?) どうやら「気付いていたが初対面なので声を掛け辛かった」らしい。それがまひろの遠慮斟酌なき呼びかけで打破された という訳だ。いうなれば斗貴子という城塞の門が攻城兵器まひろで破られたのを幸い、演劇部兵士諸君がわっとなだれ込 んできた格好になる。……1人、3人、5人すっとばして20人。いつしか斗貴子を取り囲むように演劇部員達は思い思いの 呼びかけを始めた。 「大丈夫ですか?」 「緊張しますよねやっぱり突然演劇なんて!」 「いや、違う! 私の抱えている問題はそういうのじゃなくて!」 面喰らったという顔で壁に背をつき両手を広げる。ざらっとした白い粉が掌を這う感触にぞっとする。デジャヴ。確か転校 初日もまひろのせいでクラスメイトからの質問攻めに遭った。 「じゃあ台本書くのはどうです斗貴子さん! お話を書くのは面白いですよ! 「いや、正直私は話作りの才能なんて……違う! というか若宮千里! なんでキミまで乗ってきている!」 どっからどう見ても制止役のおかっぱ少女までもが台本片手に勧誘を始めているのを見た時(心持ち、彼女の顔は桜色 に染まり、小さな鼻から興奮性の吐息をふんすかふんすか漏らしていた)、斗貴子はまったく思った。 (やっぱりこの学校はヘンだ!) 質問攻めが終了するまで10分を要した。 「チッ」 ファンを取られた。パピヨンだけは嫉妬の視線で斗貴子を眺め…… どこかへと消えていった。 車座に──厳密にいえば窓際の斗貴子を取り巻いていたので車座の半分だが──連なっていた演劇部員達が水を引く ように去って行き、後はまひろだけが残された。 「ところでキミたちがやってる演目はなんなんだ?」 「何って、何が」 まひろは大きな瞳をハシハシと瞬かせてた。質問の意図がよく分かっていないらしい。演目に馴染みすぎているせいで 「みんな知ってて当然」とばかり思い込んでいるらしい。何かを修練/追及している者にありがちな齟齬。何も知らぬビギナー への説明意識がカラッカラらしかった。 「その、さっきからずっと”さよなら”だの”残念だったね”だのばかりやってるような気がするんだが」 「あ、それ? それはねー」 「ガウンの貰い損」 聞き覚えのある冷淡な声に斗貴子は振り返る。 声は、教室の後ろの一角、不規則に並ぶ机の上から響いていた。 その声の主は、きゅうきゅうと詰まる机の隙間をものともせず、座っていた。 「ガウンの貰い損とはサウンドクリエイターれヴぉを中心とする日本の音楽ユニット。自らを「幻想楽団」と称し、物語性の高 い歌詞と組曲的な音楽形式による「物語音楽」を主な作風とする。ファンからの愛称はガンモラ」 まるでwikipediaか何かから拾った文章をそのまま読んでいるような影に斗貴子は見覚えがあった。 「六舛孝二……どうしてキミがここに」 「もうすぐ馬鹿が来るから先回りして止めに来た。あの様子じゃ大浜でも止められないだろうし」 「?」 それより、と六舛は眼鏡をくいと押し上げた。 髪の短い、ひどく希薄な印象の少年だ。顔立ちには特に特徴らしい特徴がない。もっとも特徴がないというのは際立った 欠点もないというコトになるから、どちらかといえば端正な顔立ちの少年だ。 斗貴子は首を傾げたが、この少年は常に何を考えているか伺い難いフシがある。もし武藤カズキの親友の1人でなけれ ば生涯会話らしい会話をせずに終わっただろう。それほど斗貴子とは共通点が少ない。 「いまやってた演目はガンモラの中で一番有名な奴」 「あ、ああ。説明してくれたんだな。今の演目が何か」 「そ。簡単にいえば”さよなら”とか”残念だったね”は決めゼリフ。だからファンはみんなやる訳」 まったく抑揚も感情もない声だ。冷静そのもの。カズキたち4人の中で一番成績がいいというのも頷ける……斗貴子は 改めてそう思った。 「さすが六舛先輩! じゃあさじゃあさ、これは知ってる!」 斗貴子が振り向くとまひろは妙ないでたちをしていた。先ほどまではあまり刑事らしからぬ真紅の衣装だったのが、今度 は打って変わって騎士風の鎧と剣を持っている。そして右手の片手剣をまひろは悠然と突き上げた。 「彼方へ! 私の道を……切り開く!」 「ジェシカの彷徨と恍惚・傷だらけの乙女は何故西へ行ったのか・漂流編」 「正解!」 目を > < こんな形にしてきゃいきゃい騒ぐまひろと机の群れで淡々としている少年を斗貴子はげっそりとした眼差し で見比べた。しなやかな体がこころなし猫背になっている。 (いや、何の話をしているんだ。分からない。今の若いコたちはこういうものが好きなのか?) 「ちなみにジェシカは7時間以上かかってなお未完の作品。ガンモラ最低の駄作の呼び声も高いが、その長さと未完結作品 ゆえにディープなファンたちの人気は高い。情報量をどれだけ短くまとめられるか競ったり、或いは欠落した部分を他の作品 からの引用で補完したりする。ちなみにこれが生まれたのは”フウト”ってところで別世界のこの街には仮面ライダーが居る。 091話最後で出てきた猫と老人はきっとその別世界から来た筈だ。あとテラードラゴンは分離すべきじゃなかったよね。あれ 頭に載せた状態のが強かったよね」 「何の話だ……」 もう嫌だ。かつて根来に忍法うんぬんを披露された時のようなゲンナリ感。目が眩む思いだ。 「私たちが今度発表する演目もジェシカだよ! みんなで知恵を出し合って一生懸命作ってるの!」 はしゃぐまひろだが斗貴子のテンションは上がらない。思わず肩を落とした。 「……よく分からないが人の作品を勝手にいじくっていいのか?」 「斗貴子氏は知らないだろうけど『二次創作』っていう立派なジャンル。結構あるけど? マンガとか小説とかのも。例えば 連載2年で打ち切られ単行本10巻しか出てない作品の二次創作を5年近くやってる物好きだっているし」 「本家本元より長く? 考えられない。何がそうさせているんだ……」 「愛だよ。愛! 愛だよ斗貴子さん!」 小説2冊ドラマCD4つサントラ1つゲーム1つ。いずれも絶賛発売中である。 「だいたいガンモラは二次創作に寛大だし。れヴぉっていう一番偉い人はお酒さえ飲めれば自分のキャラがどう使われよう といいって宣言している。だからファンたちはいわゆる自分設定を作って楽しんで、それをインターネットで仲間たちに発信 して楽しんだり、同人誌とかも出してる。同人の中では最大手でグッズとかいっぱい出てる」 ディープな世界だ。そもそも斗貴子は同人が何か分からない。 「てゆーか六舛くん、その話、色々混じってない?」 おずおずとした声に斗貴子ははっとした。 高校生にしてはやたら恰幅のいい青年が、机をガゴガゴと広げながら近づいてきている。はちきれそうな学生服の上で 気弱な顔がひどい苦難に歪み、大息さえついている。それはやはり体形ゆえか。彼はやがて六舛の傍に寄り…… 「やっぱり止められなかったか」 「ごめん。体当たりして先回りする時間稼ぐのが精いっぱい……」 とだけ謎めいたやりとりをした。 (六舛孝二に大浜真史……。カズキの友人が2人揃ったというコトは!) ここで斗貴子もだいたいのあらましが想像できてきた。そしてそれは、当たっていた。 「ゴメン斗貴子氏。ちょっと説明中断するけどいい?」 「構わないが」 頷きながら六舛は立ち上がり、演劇部員をかき分けながら教室をナナメに縦断し始めた。どうやら教室の前のドアを目指 していた。斗貴子がそう知ったのは総てが決着した後である。 そして。 「聞いたぜ! 桜花先輩が演劇部に入るってな! だったらお相手役はこの俺しかいねぇだr」 「黙れ岡倉。お前に演劇の才能はない」 勢いよく開いたドアの向こうに彼は(淡々とした声で)手を差し込んだ。窓際に佇んでいた斗貴子だが、その角度上ことの あらましは大体見れた。骨法。鮮やかな手つきで友人の首を一回転させ、滑らかに気絶させる六舛を。彼は武術にさえ通 じているのかも知れなかった。 一拍遅れて、骨の外れる小気味のよい音が響いた。演劇部員達はすわ何事かとドアを見たが──… 「なんだエロスか」 「本当だエロス先輩だ」 「エロスさんなら別にいいや」 みなチラ見しただけでそれまでの行動に戻った。 「チクショオオオオー! 俺ならいいってのかよォ!」 果たして一拍遅れの恨めしい叫びが教室を貫くころ、斗貴子はようやくだいたいの事情を察した。 だが、しかし、それは。 腰に手を当て厳しい目つきをする。実に馬鹿馬鹿しいという思いでいっぱいになる。 (あのやたらはしゃいでいた声。間違いない。岡倉英之。あのエロスか) やがて見覚えのあるリーゼントが大浜の肩に乗り、六舛の「馬鹿が迷惑かけてすまない」という謝罪と共に退室するまで 斗貴子はしばし黙りこみ──…刮目。絹を裂くような叫びをあげた。 「というか桜花が入部ぅ!? なに考えてるんだあの生徒会長は!」 「秋水先輩もケガが治るまで仮入部するらしいよ!」 「んで監督がパピヨンか! なんでこうLXEの連中が急に多くなってきたんだこの部活!」 「えるえっくすいーというのは何じゃ?」 振り返った斗貴子がしばし虚空を眺め戸惑ったのは、相手の身長のせいである。 「下じゃ下じゃ。のう、のう。えるえっくすいーというのは何なんじゃ?」 促されるまま首の角度を急降下させると、ようやくながらに相手の顔が見えた。 (ちっさ!) まず率直な感想が浮かんだ。斗貴子もかなり小柄な方だが、この相手はもっと背が低かった。 制服こそ銀成学園高校のそれだが、どう贔屓目に見ても小学校低学年でランドセルを背負っている方がお似合いだった。 (例の音楽隊(ブレミュ)の小札零ぐらいか……? いや、もっと小さいか) いま相手にしているのは130cmあるかどうかという少女だった。後ろで括ったすみれ色の髪の根元にかんざしを挿して いる。かんざしといっても古風なそれではなく、今風のアレンジが大いに加わっている。フェレットとマンゴー。可愛らしいデ フォルメの聞いた人形がかんざしの上からプラプラと垂れ下がり、揺れている。 (確か……銀成学園の新しい理事長だったな。元理事長の孫の。年齢は……まだ7歳ぐらいか) じっと凝視すると、好奇心たっぷりの笑みがすり寄ってきた。 「えるえっくすいーっというのは何なんじゃ? うまいのかの?」 いかにも楽しそうな声を弾ませながら、理事長はぴょこぴょこ跳ねる。 お姉さんお兄さんはみーんないい人で誰とでも仲よくできる。そう信じ切っている無邪気な瞳だ。春の湖面のように澄み渡 った大きな眼には物怖じした様子などカケラもなく、ただただ斗貴子の返事への期待感に満ちている。 低い鼻のてっぺんに桃色が差しているのは妙といえば妙だったが、その妙な部分が却って少女らしい愛らしさを引き立 てているようだった。 (しまった。どう説明すればいい? あんな共同体のコトな……なんだこの匂い?) 説明に難儀する斗貴子は目を瞬かせた。いい匂い。芳香剤とは違う。料理の匂い。誰か弁当でも食べているのか…… 一瞬そう思った斗貴子が周囲を見渡すと、演劇部員たちの怪訝そうな眼差しが目に入った。彼らは、斗貴子を見ていた。 と思ったのは錯覚で、厳密にいえば彼らは斗貴子の方、彼女の前に佇む理事長を見ていた。 彼らの視線を追う。スっと視線を落とす。マンゴーたちが踊るかんざしの後ろに、妙な物があった。 幅だけでも教室の後ろにわだかまる机6つ(縦2つ横3つ)ぐらいはある。 成人男性1名程度なら苦もなく飲み干せる、そういう姿だった。 白かった。途轍もなく、大きかった。白磁の淡い輝きを滑らかな曲線に乗せ、その場所に鎮座していた。 形状だけ言えばそれはどこの家庭にでもあるものだった。 丼。 だった。 (なんだ丼か……。丼!?) とてつもなく巨大な牛丼だった。 高さは斗貴子の身長と同じくらいである。見逃してしまっていたのが不思議なくらいの大きさだ。 ステーキ並にブ厚い牛肉の破片が盛り上がる白米を埋め尽くしている。肉だけで眼前の少女の体重分ぐらいはあるので はないか。斗貴子は戦慄する思いで観察を続けた。 申し訳程度にまぶされた薄茶色の玉葱でさえ段ボール半分程度を消費したのは明白なのだから。 一瞬斗貴子は「演劇部全員の昼食を持ってきた」と推測したが、生憎それは外れていた。眼前の少女は斗貴子が答えぬ のを見るとさっさと諦めたようで、丼にとっとと駆け寄っていった。そしてめいっぱい手を伸ばし、更に背伸びをして、牛丼の 化け物に挑み始めた。 素手である。手づかみである。演劇部員の間にどよめきが走った。しかし理事長が意に介す様子はない。 「うまいのううまいのう」 くっちゃくっちゃと品のない音を漏らしながら二度、三度とその少女は牛丼に手を伸ばす。窘めるものはいなかった。みな この異様の光景に心を奪われているらしかった。斗貴子もそれは同じで、口周りに飯粒を付けながらニコニコと機嫌良く 食事する少女をただただ見守るしかなかった。 「喰うかいの!」 視線を曲解したのだろう。新理事長は手づかみの牛丼を斗貴子に差し出してきた。 「い、いや、そういうつもりでは。というかパピヨンがいない! どこへ……! 悪いが失礼する!」 半ば強引に会話を打ち切る。奇妙な──どうせヒマ潰しにでも演劇部へ来たのだろう。斗貴子はそう思った──理事長 との会話をしていても仕方ない。そういう思いが彼女を教室の外へと走らせた。 (とにかく! パピヨンの件はさっさと片付けて大戦士長誘拐について戦士長に聞かないと!) そうだ、と斗貴子は顔を引き締めた。心の中で青い炎が燃え上がり、しなやかな四肢の隅々に活力を漲らせる。新たな 戦い。新たな脅威。それと戦い、取り除くコトこそ使命だ。斗貴子は常に、信じている。 (すでに一線を退いている戦士長に連絡が来るとすれば大戦士長が救出された後か、或いは!) (大戦士長を誘拐した連中が、本部にいる火渡戦士長たちだけで手に負えないほど強大か!) (そのどちらかの筈! 残党狩りが終わった今、私達が備えるべきは後者!) 「ひひっ。もったいないのう。空腹という奴は積極的に駆逐せねばいずれ魂さえ殺すというのに……」 去りゆく斗貴子を見ながら理事長は薄く笑い、大儀そうに肩を竦めた。
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【9月6日】 闇の中に無数の根が這っていた。太いのもあれば細いのもある。それらは雑然と曲がりくねり、或いは絡まり合いながら 闇に向かって這っている。根は多いが辺り一面埋めつくしているというほどでもなく、1つ1つの隙間から白い地面が見えた。 厳密にいえば地面は何かの鉱物を切磋したものらしい。床。どこからか差し込む紫の光を淡く跳ね返しながら闇と根の間 をくぐり抜け、果てしなく広がっている。 根が生えているのは人口建造物の内部のようだった。 不思議なことに”根”の密集地帯の近くには必ずといっていいほど『機械』があった。巨大なラジエーター型の機械もあれ ば机付きのパソコンもある。一番多いのはガラス張りの円筒とシリンダーとパイプを雑然と組み合わせた名称不明の機械 で、それは薄暗い部屋の中で時おり蒸気を吹いてもいる。丸太ほどある丸いガラスケースの中では色のついた液体── 赤、青、緑。いずれも強烈な色彩だ。闇の中でさえ際立つほどの──が静かに泡を立てている。 煮えたぎっているのか、或いは何かの気体を流し込まれているのか。とにかく機械によって色の違う液体たちは闇の中で 静かに”あぶく”を立てている。泡立つ響きは加熱音ともポンプ音とも取れる駆動音と混じり合い、暗い空間に嫋々(じょうじょう) たる余韻を与えてもいる。地面を這う太い根をよく見ると透明で、中では色のついた液体がさらさらと流れている。どうやら各 種様々の機械にそれを提供しているらしい。 つまり”根”は、パイプだった。 そしてその中の一本──闇の中でひたすら曲がりくねるそれ──を追っていくと、もしくは床を淡く照らす光を追っていくと ひときわ巨大なフラスコに行きあたった。 部屋の隅にあるそれは大人7人が横に全開した手と手を取ってようやく包囲できるほど巨大だった蕪や大蒜(にんにく)の ように上が尖り下が太い。さらに到る所から”根”に似たパイプが生え(いや、むしろパイプたちが望んで接続しているのか も知れなかった。茎が最終的に果実を育むように)、てっぺんには電球のソケットに似た重厚な接続端子さえついていた。更 に底からは紫ばんだ光が立ち上っている。どうやらライトアップ用らしい。闇に包まれた部屋の中でフラスコの周りだけが妖し げなモーブの光にくっきりと炙り出されていた。。 しかし特筆すべきはその巨大なフラスコではない。中にいる人影である。 フラスコの外装は多分にもれずガラス系統の透明材質だが、そこから透けて見える人影は奇妙な状況に置かれていた。 椅子に腰掛け、足を組み、腰のあたりで本を広げている。それ自体は「フラスコの中で」という特殊性を差し引けば概ね 普通だ。 しかし。 フラスコ内部は、液体に満たされていた。人影はゆらゆらとたゆたい、泡沫と共にいた。 滾々(こんこん)と循環する──パイプがひっきりなしに送り込み、または排水しているらしい──液体の中で人影は悠然 と本を読んでいた。 にも関わらず人影にさほど苦しむ様子はない。死んでいるのか? ホルマリン漬けのごとく……。 いや、人影は確かに生きていた。恐ろしく濁った瞳。本に落ちるそれはゆっくりとだが確かに上下に動いている。 機械人形でない証拠に瞳の奥には確かな理性の光が灯り、時折ふと考え込むような仕草さえ取り、やがて得心がいった という風に頷いては爪の長い指でページをめくっていく。 服も奇妙。中世のおとぎ話に出てくる貴族か王子が舞踏会に着ていくようなスーツ。 傍らには本を山積みにした小机さえ置いてあり、彼にとってこの異様な光景がいかに日常的一幕に過ぎないかを雄弁に 物語っていた。 人影は男らしかった。らしい、というのは素顔が見えないせいである。人影の顔には毒々しくも美しい蝶々の覆面が止まり、 その素顔をまったく永遠の謎の物としていた。ただし彼の細く引き締まった長身はまぎれもなく男性の物であった。少なくても 女性らしい丸みというのは健康的な筋肉もろともどこかへ削ぎ落ちてしまっているようだった。羸馬(るいば)がごとき窶れ 枯れ果てた病的な体を黒い情熱一つでようやく現世に留めている、そんな男だった。 彼の通称を、パピヨンという。 本名は蝶野攻爵。不治の病に冒され死から逃れるため錬金術──不老不死の法──に手を出した男である。 やがて彼は様々な経緯の末、人間をやめ、武藤カズキという少年に格段の経緯を払うようになった。 この点、元信奉者として剣を交え、その果てで敬意と罪悪を覚えるようになった秋水と似ていなくもない。 もっとも、良くも悪くも生真面目で実直な秋水とは真逆の道を行ってもいるが。 【9月6日】 発端は9月6日の夜というから、戦士一同のあれやこれやよりかなり前の話になる。 秋水が病室でまひろと空気の読み方を模索した(9月7日)よりも、剛太が桜花に呼ばれたメイドカフェで仮面の戦士たち と共闘したり斗貴子が殺し屋一同と残党を殲滅した日(9月10日)よりも、前。 その日彼──パピヨンはいつものごとく塒(ねぐら)たる研究室で本を読んでいた。 読書は人間だった頃からの慣習である。かつて不治の病に冒され、自ら命を救うべく錬金術に手を出した頃から──自宅 の蔵で曾祖父の残した研究資料を見つけた時から──ヒマさえあれば本を読んでいる。 ちなみにパピヨンが入っているフラスコは「修復フラスコ」といい、ホムンクルス以上の存在を修復する何とも都合のいい 液体が満ちている。中にいるにも関わらず呼吸ができるのもまたこのテの液体の常であろう。 それはさておき、研究室の空気はひどく淀んでいた。 カビ臭く、埃が立ち込め、機械達が無遠慮にぶっ放す正体不明の蒸気が混じり込み、薬品の刺激臭さえ満ちている。 ラジエーターに似た機械もまた黒こげた微細な粒子を絶え間なく巻き上げており、目下研究室の空気は汚染の一途を辿っ ているとしかいいようがない。とても深刻な状況だ。このままいけばフラスコ周りで埃に立つ無数の紫の帯がスモッグに転 嫁する日もそう遠くない。 これでパピヨンの読む本が「大気汚染改善法」ならばまだ救いもあるが、現実とは常に救いのない方へと傾くものだ。 「核鉄~その起源と用法について~」。邦訳すればそんなタイトルの本からパピヨンはまったく目を離さない。 そして研究室ではカビが増殖を続け埃が舞い、時折機械どもがぶっ放す有害そうな蒸気が苦い匂いの黒粒子と混じって いく……。空気はそろそろ活火山付近並の有毒性を帯び始めていた。 そもそも部屋に換気装置というものはなかった。 ファンはおろか窓の一つさえ、この部屋には存在していない。もしかすると研究室は地下にあるのかも知れない。 とにかく。 パピヨンの周囲360度あらゆる先に窓はない。壁という壁が本棚に覆い隠され、その本棚ときたら隅々までぶ厚い古書 に埋め尽くされている。金箔で押された洒脱な題名がすっかり黒ずんでる奴もあれば緑の装丁にすっかりシミのういた奴 もある。ほぼほとんどの物にバーコードはなく、20~21世紀の流通形態で仕入れた物でない事は明白だった。まるでそれ を示すかのように羊皮紙を板で挟んだだけの物が本棚の所々を彩っていた。ひょっとしたら昭和どころか大正明治、或い は幕末以前に海外から買い付けたのかも知れない。本の題名のほとんどは英語かドイツ語で、日本語で記された物は極 端に少なかった。これら3つ以外にも雑多さまざまの言語がひしめきあい、本棚は正に古今東西万国共通、載籍浩瀚(さい せきこうかん)の様相を呈していた。 パピヨンが読んでいたぶ厚い本──表紙と裏表紙に銀箔付きの茨のレリーフが施された、なかなか豪華な──もその一 冊である。図書館顔負けの神経質で高さ厚さ巻数順中に揃えられた古書たちの中の一冊。それを「それなりに面白いじゃ あないか。特別に覚えておいてやる」とでも言いたげな、集中力と好奇心充足と些かの上から目線が入り混じった満足度5 8/100位の表情で読むパピヨンは──…やがてぽつりと呟いた。 「御苦労」 フラスコ越しにくぐもった声が薄暗い部屋に木霊した。 誰にいっているか分からないが、例え誰が相手でも心底ねぎらうつもりはないらしい。「御苦労」。事務的で高慢な声を 一発漏らしたらきり彼は活字世界へ再没入した。 「あなた結局最後まで手伝わなかったわね」 ぼんやりとした人影がパピヨンの遥か向こうで肩を竦めた。もしかしたら部屋の空気のあまりの汚さに呆れているのかも 知れない。 「当然。肉体労働は昔からキライなんでね」 「ああそう」 これもまた事務的で高慢な声だ。いや、無愛想と棘棘しい怒りを孕んでいる分パピヨンよりひどい。耳をそばだてよく 聴けば少女らしい甘さと可憐さを秘めた愛らしい声なのだが、その良さは感情の引き攣りでだいぶ減免されているらしい。 パピヨンのはるか向こうで扉が閉じる音がした。続いてやや乱暴な足音が近づいてくる。黒い靴下に覆われた細い脚は 時おり床に広がるパイプに躓きかけ、その度いよいよ苛立ちを高めているようだった。「片付けなさいよ」。聴かせるため に吐いている独り言──女性がよくやるアレだ。応じれば「何?」といよいよ喧嘩腰の応対が飛び出し、無視しつづければ これまた「聴かせるため」の苛立たしい溜息が飛び出す──が足音とともに近付いてくるが、しかしパピヨンは取り立てて 気にする様子もない。ただひたすら本を読み続けている。心底どうでもいい。そんな様子だった。 ご多分に漏れず、溜息が洩れた。聴かせるための。「私の文句を無視する訳ね。アナタそれでも男なの?」そういう糾弾 の混じった溜息。しかし糾弾を以て男性諸氏の情けなさを抉りだす溜息。どこかに勝利宣言を帯びた(ただし物事の根本 的解決は何ら進んでいない、感情的なだけの)溜息である。 やがてフラスコの前についた影──座っているパピヨンとそう変わらない、小柄な──が棘のある声を漏らした。 「私は横浜からここまで必要な機材を運んで来たのよ」 「貴様の所有物だろ。貴様が持ってくるのは当然さ」 「1つだけじゃなかったのよ。どれだけあったと思うの?」 「フン。途中から”例の避難壕の応用で大分楽に運べるようになった”と楽しそうに報告していたのはどこの誰だ?」 「なっ……」 「確か床を一旦傾け、地下に滑らせた上で内装を上へとせり上げる……だったな。大発見じゃないか。貴様自身、らしくも なく目を輝かせていたじゃないか」 「輝かせちゃ悪い」 人影の額に青筋が浮かんだ。怒りのオーラも巻き起こる。 「別に。だからやらせてやったのさ。そもそも100年来の引きこもりにはドロ臭い肉体労働がお似合いだ」 「…………」 戯画的な怒りのマークが1つ、人影の右即頭部に追加された。 「そもそもあの作業を楽しんでおきながらこの俺にまで手伝わさんとするのは傲慢も甚だしい」 大気が凍る音がした。同時に十字路に似た憤怒の烙印が人影の頭や顔のそこかしこに押されていく。音も烙印もパピヨ ンが喋るたび増えていく。人影が彼の言葉に耐えがたい不快感を覚えているのは明らかだった。 「だいたい、貴様の母の手持ちの機材をこちらへと合流させ『例の研究』を進めたいと持ちかけたのは貴様の方だろ」 超特大の烙印が人影の背後いっぱいに押された。人影の両眉がビキリと跳ねあがり、右頬は激しい怒りのもたらす痙攣 に打ち震えているいるようだった。 「ならば貴様がこの俺のための身を砕くのは当然のコト。これからもせいぜい従え。俺の為だけに動け」 それきりパピヨンは会話を一方的に打ち切り、あらゆるリソースを本にのみ向け始めた。 (イヤな奴。道理でママが妙に冷たくあしらっていた訳ね) 修復フラスコの前で声の主──ヴィクトリア=パワード──はただでさえ冷たい瞳を更に冷たく細めた。 輝くような金髪の少女である。長い髪を緑のヘアバンチ(筒状のヘアアクセサリ)で幾房に分けているところはいかにも 人形のような愛らしさを振りまいているが、表情や仕草にいちいち刺々しさがあるのが珠に瑕である。日の光など知らない ような白い肌。欧米人らしくすらりと通った鼻梁。113年以上の生涯をまるで伺わせぬ少女らしい細やかな肢体。どれ1つ とっても銀成学園生徒の歓心を買うに十分である。(特に武藤まひろなどは積極的にスキンシップを図る) そんなヴィクトリアの唇はやや血色が褪せてはいるが瑞々しく、今は柔らかげにきゅっと結ばれている。 不機嫌の兆候だ。 心にゆとりのある大人──たとえば寄宿舎管理人かつ戦士長の防人衛や、ザ・ブレーメンタウンミュージシャンズのリーダ ーたる総角主税──が見れば「ああ、ぐずってるぐずってる」と苦笑混じりに見逃せるほど他愛もない怒りだが、本人(ヴィク トリア)は子供が全力で駄々をこね始める1分前のように我慢ができないでいる。 ゆらいヴィクトリアは気難しく、短気で、そして狭量の気配がある。もっとも秋水やまひろの説得で寄宿舎へ戻った時から 頑なな心は少しずつ開放へと傾いているが、しかし100年の地下生活の鬱屈とそれが齎した屈折はそう簡単に治る物で はない。 やっぱり、ホムンクルス(錬金術の産物)はキラい。 そんな思いがまず去来し、「ホムンクルスだからこの男は嫌な奴だ」というすり替えが頭の中にやってきた。 次に秋水やまひろといった連中の顔が浮かび、彼らとそれなりの関係を築けているのは彼らが人間(錬金術の産物では ない)だからという考えも浮かんだ。 もっとも突き詰めればそれは自己弁護でもある。 考えてもみよ。そもそも秋水にしろまひろにしろ、ヴィクトリアの抱く第一印象は全くもって良くなかった。それが今日(こん にち)、やや良好な協力関係を締結できているのは彼らと交流を持ち、ヴィクトリアが彼らを受け入れる決意をしたからであ ろう。 理論的にいえば、である。「秋水たちにした”それ”」をやればパピヨンとも良好な関係を築けるかも知れない。にも関わら ずそれを放棄しているのはパピヨンに対する腹立たしさを年上らしく、寛容に──ヴィクトリアはパピヨンより約1世紀長く 生きている──流せていないせいだ。 単に流したくないだけともいえる。 そして「パピヨンとは仲良くしたくない」という子供じみた怒りを「彼がホムンクルスだから仲良くする必要はない」という訳の わからぬ感情論にすげ替え、秋水・まひろとの成功例を「彼らが人間だから上手くいった」という二重基準で棚上げ(本当は 誰が相手でも同じコトができるにも関わらず、”腹が立つからやりたくない”で放棄)している。 という自分の微細な感情の流れには薄々気付いてもいるヴィクトリアだが、ああしかしパピヨンという傲慢の塊と直接 交渉する事の腹立たしさ。初対面という訳ではない。かつてニュートンアップルという女学院の礼拝堂や地下で接触したコ トもあるがその時は「押しかけてきた大勢の中の1人」として軽く応対したにすぎない。(話が佳境に入る前にヴィクトリアが 退室したというのもある)。 だがその時はまさかここまで腹の立つ男だとは思いも寄らなかった。 少なくても横浜から埼玉まで何往復もさせたくさんの重い機材を運ばせるような男だとは……。 (ちょっとオシャレだからって偉そうに) 無言で本を読むパピヨンの全身をねめつける。毒々しい色の蝶々覆面も袖にヒラヒラがついて胸がはだけた黒スーツも まったくヴィクトリアにとっては可憐で麗しい格好だった。 初めて見た時思った。天使、だと。 それは母もまったく同じで、かつての女学院地下での質疑応答の後、母子二人して「オシャレだったわね」と頷き合って軽 く笑ったコトもある。(母は脳みそだけの存在だからよく分からないが雰囲気は笑っていた)。だが嫉妬憤怒の炎は相手に 圧倒的な美点があればあるほどそれを地上へ叩き落とさんと激しく燃えあがる物である。 「もういいわ。今日は疲れたの。もう帰る」 踵を返すが背後から声はかからない。それがまた、腹立たしい。 振り返りがてらまだ幼さの残る横眼できっと睨みつける。 (止めなさいよ) 自分は共同研究者なのだ。持ってきた機材の使い方だって自分の説明がなければ決して分からない。第一横浜から苦 労して運んできた機材たちはまだ部屋の外に置かれている。設置さえまだしていない。レイアウトの相談や地面をのたくる 鬱陶しいパイプどもとの兼ね合い(または接続の)打ち合わせもした覚えがない。 (やるべきコトはまだ山積みじゃない) にも関わらずパピヨンときたら本に没頭し、大事なコトを何一つ話そうとしない。彼のやる気さえヴィクトリアは疑った。 だいたい引きとめられないのは屈辱だ。 ”機材の使い方を知っている” ”母のもとでずっと研究に携わっていた” ”その研究はパピヨンの目的達成に不可欠” ときたらつまりそれなりの価値が自分にはある……と思うのが普通だろう。にも関わらず「帰る」と告げて引きとめの一つさ えない。密かに抱えた矜持みたいな物が崩されるようでパピヨンの無視は腹立たしい。もしかしたら説明なしで全ての機材 を使いこなし、レイアウトやパイプ接続をこなす自信が彼にはあるのだろうか。 「どうした。帰らないのか」 ここでようやくパピヨンは顔を上げた。その顔はくつくつと意地の悪い笑みを浮かべていた。「貴様の考えなどお見通しだ」 そう言いたげだった。 一方ヴィクトリアは「しまった」という顔で慌てて眼を逸らした。俯き、紫の光を帯びる床を始末が悪そうに眺める。 振り返ったのは露骨すぎた。何かを求めているようで……。失態を演じたという思いが白い顔をうっすら上気させている のを痛感した。以前の自分ならまずそういう反応は出なかっただろうが、あいにく秋水・まひろと関わるうちおかしな影響を 受けてしまっているらしい。 以前の私の鉄面皮の方が良かった。絶対。そう後悔すると羞恥はますます加速するようだ。 とりあえず顔を上げる。大丈夫。紫の証明のせいで顔の赤さは分からない。そう言い聞かせる。 「明日は来るわよ。来なければ研究進まないでしょ」 繕いになっているのかどうか。仄かに赤い頬の上の瞳を務めて冷淡に細め、ヴィクトリアはパピヨンの横を指差した。 「私はパパを、アナタは武藤カズキを。それぞれ人間に戻したい。だから手を組んだんじゃない」 「フム」 パピヨンもヴィクトリアの指を横眼で追った。本が山積みになった小机の上には──… 黄色い核鉄も乗っていた。 もう1つの調整体。 かつてそれを求め、戦士たちとザ・ブレーメンタウンミュージシャンズという共同体が激突したのは記憶に新しい。 「そしてアナタが戦いの最後の最後で乱入し手に入れた。もう話したけどそれを使えば」 「白い核鉄の精製が可能、か。確かにご先祖様の研究資料とあののーみその研究資料を突き合わせればそうなるようだが」 「その”のーみそ”っていうのやめなさいよ。ママに失礼でしょ」 「粋がるなよ。所詮のーみそはのーみそに過ぎん。しかし──…」 ヴィクトリアがたじろいだのは明らかな蔑みを感じたからだ。蝶々覆面から覗くドス黒い瞳は確かにヴィクトリアを見下して いた。顔が赤いの気付かれてたらどうしよう……ひどく少女らしい怯えに息を呑む。発見だった。らしくもない瑞々しさが蘇り つつあるという発見だった。 「何よ」 「疲れたから帰る? フン、成功すれば貴様の父が人間に戻ると知りながら、たかだか横浜埼玉間を往復した疲れ程度で 貴様は研究を諦めるという訳だ。つまり貴様にとって父の再人間化などその程度の物!」 「何よ。1日ぐらい──…」 「怠け者は常々そういう」 パピヨンは立ち上がり、いささか芝居じみた仕草でヴィクトリアを指差した。本はすでに両手で畳まれ小机の上に放り出さ れている。早業。ずっとパピヨンを凝視していたヴィクトリアでさえ気付けなかった。 ……そして彼が嘲笑混じりに放った次の言葉が彼女に居残りを決意させた。 「そうやって1日ぐらい1日ぐらいと先延ばしを続けてきた結果、貴様は100年も地下で引き籠っていたんだろ?」 まったく、腹が立つ。 寄宿舎に戻ったヴィクトリアは寝てからなお夢の中で毒舌三千連発をパピヨンに浴びせるほど憤っていた。 友人たちとの何気ない談話の中でも怒りはどこかに覚えていて、まったく落ち着かない気分だった。 しかも。そういう時に限って。 「びっきーの髪ってたこに似てるよね」 などとまひろが言い放つからたまらない。 (たこ……) 頬が引き攣り一瞬叫びだしたくなった。内心不快に煮えたぎっている時に「たこ」はない。ヴィクトリアは本当もうこの天然 少女を頭からバックリやってやろうかと(食べはしないが。歯型の一つでもつけてやり「私はホムンクルスよ。アナタは格下」 とばかり生物的優位性がどちらにあるかはっきり思い知らせてやるべき)思った。……もっとも踏んでも踏んでもまひろは懲 りず、結局ヴィクトリアの惨敗に終わったのは091話のごとくである。
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